HPF2015

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北かわち皐が丘高校「しまうまの毛」を観劇して

40分という短い時間とは思えない密度の濃い演劇を見せていただきました。

おもしろいショートコントを用いたユニークな前説から始まって、思いっきり笑いました。個人的には「花火」のコントが好きです。

しかし劇が始まると一変し、歌を歌いながら舞台上に立つという独特な演出に惹きつけられました。独特なのはそれだけではなく、舞台上の道具は箱馬だけというのにも非常に驚かされました。ごまかしのきかない大胆な演出でした。

主人公のさくらが屋上に上がりドアノブを回すシーンでは、役者さんが演技でそこにドアノブがあることをリアルに感じさせ、音響さんはその動作にタイミングぴったりで音を合わせていて、完成度の高さを感じました。

寮のある女子校という密閉された空間の中で、主人公「さくら」の隠された本当の心の闇との葛藤や、「自分は自分」という今時ではめずらしい個性的なキャラクターである「しずか」、好きな人がいながら学校の規則に苦しみもがいている「あやみ」、寮の管理を徹底しようとする寮長など、すべてのキャラクターの性格が繊細に演じられていて、見入ってしましました。とても綺麗な劇で、最後には感情移入してしまい、泣きそうになりました。

すばらしいお芝居を見せてくださった北かわち皐が丘高校演劇部のみなさま、本当にありがとうございました。

 

関西大学第一高等学校演劇部